大学生でフリーランスを目指す方へ│案件を受注する方法や注意点を解説
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大学生として、学業と並行してフリーランスに挑戦することは、スキルアップと経済的自立への第一歩となります。しかし、案件を受注し、安定した収入を得るためには、いくつかのステップと注意が必要です。この記事では、大学生がフリーランスとして成功するための、案件受注の方法や注意点について、詳しく解説します。
目次
〈大学生がフリーランスになるためには〉
1. 自分の強みを明確にする
自分の強みを明確にすることは、フリーランスとして成功するための第一歩です。 「何を」「誰に」「どのように」 提供できるのかを具体的に把握することで、より効果的に案件を獲得することができます。
1-1. スキル洗い出しを深堀りする
●具体的なスキル
単純に「プログラミング」ではなく、「Pythonを使ったWebアプリケーション開発」「Reactを用いたフロントエンド開発」など、より具体的なスキルを洗い出しましょう。
●ソフトスキル
コミュニケーション能力、問題解決能力、時間管理能力など、ソフトスキルも重要です。
●経験
学生時代に携わったプロジェクト、アルバイト経験、ボランティア活動など、どんな経験でどのようなスキルを身につけたのかを具体的に書き出しましょう。
●興味
単に得意なだけでなく、興味のある分野に特化することで、よりモチベーション高く仕事に取り組めます。
1-2. 市場調査を深堀りする
●競合調査
自分のスキルを持っている他のフリーランサーや企業と比較し、自分の強みや差別化できる点を見つけましょう。
●トレンド調査
最新の技術やツールの動向を把握し、自分のスキルをアップデートしましょう。
●地域性
地域によっては、特定のスキルが求められている場合があります。
●単価調査
自分のスキルに対する相場を把握し、適正な報酬を要求できるようにしましょう。
1-3. ターゲット設定を深堀りする
●ペルソナ設定
理想のクライアント像を具体的に描き出しましょう。
●チャネル分析
ターゲットとするクライアントがどのようなチャネルで情報収集をしているのかを分析し、アプローチ方法を考えましょう。
●ニーズ分析
ターゲットとするクライアントがどのような課題を抱えているのかを分析し、自分のスキルがどのように役立つのかを具体的に説明できるようにしましょう。
●学生ならではの強みを活かす
・柔軟性: 急な依頼にも対応できる、新しい技術にもすぐに対応できる
・学習意欲: 新しい知識やスキルを積極的に習得できる
・コストパフォーマンス: 人件費を抑えられる
・最新トレンドへの感度: 学生ならではの視点で新しいアイデアを提供できる
1-4.自分の強みを明確にするための具体的な方法
●スキルマップ
自分のスキルを可視化するために、スキルマップを作成しましょう。
●自己分析ツール
オンラインの自己分析ツールを利用して、自分の強みや弱みを客観的に把握しましょう。
●メンターに相談
経験豊富な人に相談し、客観的な意見をもらいましょう。
●ポートフォリオ作成
自分のスキルを具体的に示すために、ポートフォリオを作成しましょう。
2. ポートフォリオの作成
ポートフォリオは、あなたのスキルや実績をまとめた作品集のようなもので、スキルや実績を効果的にアピールするための重要なツールです。 丁寧に作成し、積極的に公開することで、より多くの仕事に繋がる可能性が高まります。
2-1.ポートフォリオ作成の目的
●自分のスキルを可視化
どんなスキルを持っているのか、具体的に見せることで、クライアントに理解を深めてもらえます。
●実績を証明
過去の作品を見せることで、あなたの経験と実績を証明できます。
●クライアントとの共通認識形成
ポートフォリオを通して、クライアントと共通の認識を持ち、スムーズなコミュニケーションを図ることができます。
●自己理解を深める
ポートフォリオを作成する過程で、自分の強みや弱みを客観的に見ることができます。
2-2.ポートフォリオに何を入れるべきか
●作品
・過去に制作した作品(デザイン、プログラミング、ライティングなど)
・プロジェクトで担当した部分
・個人で制作した作品
●スキル
・使用できるツールやソフトウェア
・プログラミング言語
・デザインソフト
・ライティングスキル
●経験
・過去の仕事経験
・インターンシップ経験
・ボランティア経験
●自己紹介
・あなたの強み
・仕事に対する姿勢
・将来の目標
2-3.ポートフォリオ作成のポイント
●ターゲットを意識
どのクライアントに見てもらいたいのかを明確にし、それに合わせた内容にしましょう。
●クオリティにこだわる
作品のクオリティは、あなたのスキルを直接的に示すものです。
●わかりやすく見せる
見やすいレイアウトにし、説明文は簡潔にまとめましょう。
●最新のものに更新
定期的にポートフォリオを更新し、常に最新のスキルや作品をアピールしましょう。
●オンライン公開
Webサイトやポートフォリオ作成ツールを利用して、オンラインで公開しましょう。
2-4.ポートフォリオ作成ツール
●Webサイト作成ツール: Wix、Squarespaceなど
●ポートフォリオ作成ツール: Behance、Dribbble、GitHubなど
●クラウドストレージ: Google Drive、Dropboxなど
2-5.ポートフォリオの公開方法
●自身のウェブサイト: プロフェッショナルな印象を与えられます。
●SNS: Twitter、Instagramなど、SNSでシェアすることで、より多くの人に知ってもらえます。
●クラウドソーシングサイト: クラウドソーシングサイトのプロフィールにリンクを貼ることもできます。
2-6.ポートフォリオ作成時の注意点
●著作権: 掲載する作品が自分のものであることを確認し、著作権に注意しましょう。
●プライバシー: 個人情報が含まれるものは避けるようにしましょう。
●デザイン: 見やすいデザインにすることが大切です。
●言語: 英語で作成することも検討しましょう。
3. 案件探しと応募
案件探しは、様々な方法があります。それぞれのメリット・デメリットを理解し、自分に合った方法を選びましょう。 複数の方法を組み合わせることで、より多くの案件を獲得できる可能性が高まります。
3-1.クラウドソーシングサイト
●特徴
・多数の案件が掲載されており、初心者でも始めやすい
・単発の案件が多く、手軽に仕事を開始できる
・競争が激しい
・単価が比較的低い場合が多い
●利用する際の注意点
・案件内容をしっかりと確認し、自分のスキルと合致しているかを確認する
・契約内容をしっかりと確認する
・評価を大切にしましょう。高評価を獲得することで、より多くの案件に繋がります。
●主なクラウドソーシングサイト
・Lancers
・クラウドワークス
・Freelancer
・Upwork
3-2.求人サイト
●特徴
・正社員向けの求人だけでなく、フリーランス向けの案件も掲載されている
・長期的な案件が見つかる可能性がある
・大手企業の案件が見つかる場合もある
●利用する際の注意点
・フリーランス向けの求人を探す際は、キーワード検索などを活用する
・企業の規模や業種などを絞って検索することも有効
●主な求人サイト
・Indeed
・Wantedly
・Green
3-3.SNS
●特徴
・自分のスキルや実績を発信することで、直接クライアントから依頼を受けることができる
・ターゲットに合わせた情報発信が可能
・リアルタイムなコミュニケーションが可能
●利用する際の注意点
・積極的に発信することが重要
・他のフリーランサーやクライアントとつながる
・誹謗中傷や不適切な情報の発信は避けましょう
●活用方法
・自分のスキルや実績をまとめたポートフォリオを公開する
・仕事を探していることを発信する
・業界のトレンドやニュースを発信する
・ハッシュタグを活用して、自分のスキルに関心のある人にアプローチする
●主なSNS
・Twitter
・LinkedIn
・Facebook
3-4.知人からの紹介
●特徴
・信頼関係に基づいた仕事ができる
・クライアントとの間に入りやすい
・案件の単価が高い場合もある
●利用する際の注意点
・周りの人に自分のスキルをアピールする
・積極的に情報交換をする
・紹介してもらった案件はしっかりとこなす
3-5.案件応募時のポイント
●提案書の作成
案件内容をしっかりと理解し、自分のスキルがどのように活かせるのかを具体的に説明する
●納期
確実に守れる納期を提示する
●料金
相場を参考に、適正な料金を設定する
●コミュニケーション
クライアントとのコミュニケーションを円滑に行う
4. 契約の締結
契約書は、フリーランスとクライアントの間で交わされる契約内容を明記した文書で、フリーランスにとって非常に重要なものです。契約書を作成することで、トラブルを防ぎ、安心して仕事に取り組むことができます。 契約書の作成が難しい場合は、弁護士に相談することをおすすめします。
4-1.契約書に含めるべき項目
●当事者:発注者(クライアント)と受注者(あなた)の氏名、住所、連絡先
●業務内容:具体的にどのような仕事を依頼するかを明確に記載します。
●納期:業務完了の期限を明確に記載します。
●報酬:報酬額、支払い方法、支払い時期を明確に記載します。
●著作権:作成物に関する著作権の帰属を明確に記載します。
●機密保持:扱う情報に関する機密保持義務を記載します。
●違約金:契約違反があった場合の違約金に関する事項を記載します。
●その他:解約に関する事項、紛争解決の方法など、必要に応じて記載します。
4-2.契約書の作成方法
●自分で作成: 様式を参考に、自分で作成することも可能です。
●テンプレート利用: インターネットで契約書テンプレートを検索し、それを参考に作成することもできます。
●弁護士に依頼: 専門家である弁護士に作成を依頼することも可能です。
4-3.契約書を作成するメリット
●トラブル防止: 契約内容が明確になっているため、後からトラブルになりにくくなります。
●安心感: 契約書があることで、双方とも安心して仕事に取り組めます。
●法的根拠: 何か問題が発生した場合、契約書は法的根拠となります。
4-4.契約書がない場合のデメリット
●トラブル発生のリスク: 報酬の未払い、納期遅延、著作権に関するトラブルなどが起こりやすくなります。
●法的保護を受けられない: 契約書がない場合、法的保護を受けることが難しくなります。
4-5.契約書作成時の注意点
●専門用語を避ける: なるべく平易な言葉で記載し、双方で理解できるようにしましょう。
●曖昧な表現を避ける: 具体的な数字や言葉で記載しましょう。
●よく読んでから署名する: 契約内容をしっかりと理解してから署名しましょう。
●複数の契約書に目を通す: 複数の契約書を参考に、自分にとって有利な条項を盛り込むようにしましょう。
5. 仕事の実行と納品
仕事の実行と納品は、フリーランスにとって最も重要な部分です。 クライアントとのコミュニケーションを密に行い、納期を守り、高品質な成果物を納品することで、信頼関係を築き、リピートに繋げることができます。
5-1.コミュニケーション
●定期的な報告:進捗状況を定期的に報告することで、クライアントとの信頼関係を築き、トラブルを防ぎます。
●質問:疑問点があれば、すぐに質問するようにしましょう。曖昧なまま作業を進めないことが大切です。
●ツール:チャットツールやプロジェクト管理ツールなどを活用し、スムーズなコミュニケーションを図りましょう。
●言葉遣い:ビジネスシーンにふさわしい言葉遣いを心がけましょう。
●相手の立場に立って考える:クライアントの立場に立って、何が求められているのかを考えましょう。
5-2.納期厳守
●スケジュール管理: 具体的なスケジュールを作成し、進捗状況を把握しましょう。
●余裕を持った計画: 予期せぬトラブルに備えて、余裕を持ったスケジュールを立てましょう。
●遅延時の対応: 納期が遅れそうな場合は、早めにクライアントに連絡し、状況を説明し、代替案を提示しましょう。
●理由の説明: 遅延の原因を具体的に説明し、誠意を持って対応しましょう。
5-3.品質管理
●要件定義: クライアントの要望を正確に把握し、要件定義書を作成しましょう。
●テスト: 完成した作品は、必ずテストを行い、品質を確認しましょう。
●フィードバック: クライアントからのフィードバックを真摯に受け止め、改善に繋げましょう。
●ポートフォリオへの追加: 完成した作品は、ポートフォリオに追加することで、今後のアピールに繋げましょう。
5-4.納品
●納品物: 契約書に記載された納品物を全て納品しましょう。
●形式: クライアントが指定した形式で納品しましょう。
●確認事項: 納品前に、もう一度契約内容を確認しましょう。
●引き継ぎ: 次の工程がある場合は、スムーズな引き継ぎを行いましょう。
5-5.トラブル発生時の対応
●冷静に対応: トラブルが発生した場合でも、冷静に対応しましょう。
●原因究明: トラブルの原因を究明し、再発防止策を講じましょう。
●誠意を持って対応: クライアントに誠意を持って対応し、信頼回復に努めましょう。
6. 報酬の請求と支払い
報酬の請求と支払いは、フリーランスにとって非常に重要な部分です。 スムーズな取引を行うために、請求書を正確に作成し、支払い条件をしっかりと確認しておきましょう。 支払い遅延が発生した場合でも、冷静に対応し、トラブルを回避できるように努めましょう。
6-1.請求書の作成
●請求書に記載する項目
・発行日
・請求先(クライアント名、住所、連絡先)
・請求者(あなたの氏名、住所、連絡先)
・業務内容
・単価・金額
・支払条件(支払い方法、期日など)
・銀行口座情報
●請求書の形式
PDF形式が一般的ですが、クライアントの指示に従いましょう。
●請求書の送付方法
メール、郵送、FAXなど、クライアントと事前に決めた方法で送付します。
6-2.支払い条件
●支払い方法: 銀行振込、クレジットカード決済、PayPalなど、様々な支払い方法があります。
●支払い期日: 契約書に記載された支払い期日を厳守してもらいましょう。
●部分支払い: 大規模なプロジェクトの場合は、中間支払いを行うこともあります。
●遅延損害金: 支払い遅延が発生した場合に、遅延損害金を請求できる場合もあります。
6-3.支払い遅延が発生した場合の対応
●催促: 支払い期日を過ぎても支払いが確認できない場合は、丁寧に催促しましょう。
●原因の究明: 支払い遅延の原因を究明し、クライアントに状況を説明してもらいましょう。
●契約書を確認: 契約書に支払い遅延に関する条項があるか確認しましょう。
●弁護士に相談: どうしても解決できない場合は、弁護士に相談しましょう。
6-4.その他
●領収書の発行: 支払いを受けた場合は、必ず領収書を発行しましょう。
●税金: 報酬に対して税金が発生する場合があります。税理士に相談することをおすすめします。
●経費: 業務で発生した経費は、収入から控除することができます。
〈大学生のフリーランサーが注意すべき事〉
大学生フリーランサーは、学業との両立、税金、社会保険、孤独感など、様々な課題に直面します。 しかし、これらの課題を乗り越えることで、貴重な経験とスキルを身につけることができます。 計画的に行動し、周囲の人と協力しながら、自分自身のペースでフリーランスとしてのキャリアを築いていきましょう。
1. 学業との両立
●時間管理の重要性
・時間割を作成し、タスク管理アプリを活用する
・集中できる時間帯を把握し、効率的に作業する
・作業時間をしっかりとる
●優先順位付け
・学業を最優先にし、フリーランスの仕事はあくまで副業であることを認識する
・期限の近いものから優先的に取り組む
●周りの人に相談
・困ったことがあれば、教授や先輩、友人などに相談する
・サークルや部活の活動を調整する
2. 税金
●確定申告
・毎年1月~3月に確定申告を行う
・収入と経費を正確に記録する
・青色申告制度を利用すると、所得税の計算が有利になる場合がある
●税理士への相談
・税金に関する知識がなくても、税理士に相談することで、適切な申告を行うことができる
・税務署の無料相談なども利用できる
3. 社会保険
●国民健康保険
・市区町村に加入手続きを行う
・保険料は収入に応じて変動する
●国民年金
・国民年金基金連合会に加入手続きを行う
・保険料は一定額
●学生であれば、扶養の範囲内に入る可能性がある
親の扶養に入っている場合は、国民健康保険や国民年金の保険料を支払う必要がない場合がある
4. 孤独感
●コワーキングスペース
・他のフリーランサーや起業家と交流できる
・集中できる環境が整っている
●オンラインコミュニティ
・同じような境遇の人と繋がることができる
・情報交換や相談ができる
●趣味の活動
・サークルや部活に参加する
・ボランティア活動をする
●メンターを見つける
・経験豊富な人に相談し、アドバイスをもらう
〈まとめ〉
大学生がフリーランスとして成功するためには、自分の強みを明確にし、ポートフォリオを作成し、積極的に案件を探し、契約をしっかりと結ぶことが重要です。また、学業との両立、税金や社会保険の手続き、孤独感との戦いなど、様々な課題にも直面する可能性があります。これらの課題を乗り越え、安定したフリーランス生活を送るためには、計画性、コミュニケーション能力、そして継続的な学習意欲が不可欠です。
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