気になる 医療コンサルタントってどんな仕事?

column

2024.07.09
  • コラム

今回は「医療コンサルタント」について紹介します。
医療現場は高齢化や医療従事者の人手不足など、多くの問題を抱えています。そこで活躍するのが医療業界に特化した医療コンサルタントです。詳しい仕事内容や必要なスキル、年収などについてまとめました。

医療コンサルタントとは

医療コンサルタントとは、ヘルスケアコンサルタントとも言われ、医療法人・病院・クリニックといった医療機関や介護施設、または医療機器メーカーなどの医療系事業を運営する企業の経営課題を解決します。病院経営は公共性の高い事業ですが、経営難に陥れば閉院します。その結果、サービスを必要とする患者や利用者、働く職員に悪影響が出てしまうかもしれません。しかし、医療機関には医療のプロはいても、経営のプロがいないことがほとんどです。そこで最近は外部のコンサルタントに経営の助言を求めるケースが増えているのです。医療コンサルタントは、開業資金の調達や職員の採用をはじめとする開業支援、集患支援、業務効率化支援なども行います。
医療機器メーカーなどを対象とした医療コンサルティングの場合は、他の一般企業と同じく、業務効率化などに対する助言が主な業務です。また、グローバル化に伴い、海外進出などのサポートもします。また社員のメンタルヘルス向上に関わるコンサルティングを行う会社もあり、医療コンサルタントが対象とする事業は拡大しています。
医療業界の知見や医療関連の法律知識なども必要とされ、経営だけでなく、社員の健康も支える医療コンサルタントの果たす社会的意義はとても大きいです。

医療機関へのコンサルティング内容

医療コンサルタントの目的は、クライアントの経営上の課題を解決し、利益を最大化することです。よって、医療分野と経営に関する専門知識が求められる仕事です。

開業支援

日々の仕事で忙しいクライアントに代わり、医療コンサルタントがサポートします。具体的なサポート内容は、開業地の選定、資金計画サポート、金融機関との交渉、職員の採用・育成、医薬品・医業機器の選定、各種届出、ホームページの開設などです。

経営・人事支援

現在の経営状態について課題を抽出し、多様な業務についてコンサルティングを行います。具体的には、経営・財務の分析、地域における医療状況の分析、戦略策定、収益改善支援、集客力強化、事業拡大、職員の採用・研修支援、労働環境の改善などに対応します。

医療事業承継支援

医療事業の後継者問題は、医療機関が長年抱える大きな問題です。ですが、日々の業務で事業継承まで手が回らない経営者も多いです。医療コンサルタントは、後継者の確保、売却や賃貸手続き、相続対策、医療法人化対策などを支援します。

医薬品・医療機器メーカーへのコンサルティング内容

医薬品・医療機器メーカーの中には、グローバルにビジネスを展開する企業もあります。そのため、海外諸国の薬事に関する規制や法令など、業界への深い理解も求められます。

研究開発における支援

研究開発から市場導入にいたる一連の流れの中でコンサルティングを行います。研究戦略の支援、研究開発費の適正化、市場・クライアント調査、製品のブランディング、販売チャネルの構築、M&A戦略の支援などです。

経営支援

経営戦略の提案をはじめ、経営全般の課題をサポートします。財務分析、経営・組織・人事分野での支援、業務改善、新規事業モデル戦略などにおける支援です。

ITシステム導入支援

さまざまな企業でマーケティングや営業支援においてITシステム導入が進んでいます。医療業界でも、会計システムや営業支援システム、クライアント管理システムの導入などが進められていて、医療コンサルタントが導入に向けた支援を行います。

医業コンサルティングに関する資格

医療コンサルタントになるために必要な資格はありません。ただ担当する業務は多岐にわたり、医療保険制度や専門的な法律の知識が必要になる場合もあります。また資格を持っていると医療コンサルタントに必要な一定の知識を持っているという証明にもなります。ここでは医業コンサルティングに関する代表的な3つの資格について解説します。

医業経営コンサルタント

公益社団法人日本医業経営コンサルタント協会が認定する資格です。医療経営に関する知識やマネジメント能力、課題解決能力を有した人材であることを証明します。資格の取得には、指定講座の受講と2回の試験合格が必要です。資格取得後は協会への入会と、継続的な研修参加が必須です。資格取得に必要な指定講座の受講料が50,000円、初回登録料が80,000円、会費が年間120,000円かかるため金銭的にもハードルの高い資格です。

情報化認定コンサルタント

情報化認定コンサルタントは、医業経営コンサルタントの資格保有者が受験できる資格です。医療分野のIT化を推進するため、情報システムの開発・導入・運用・更新までのプロセスを学びます。医療コンサルタントにおいてITの重要性が増しているため、取得すると高評価を得られるでしょう。

医療経営士

一般社団法人日本医療経営実践協会が認定する資格です。医療および経営に関する知識と経営課題の解決能力を証明できます。1~3級に分かれているため、自分のペースで受験が可能です。

医療コンサルタントの年収

コンサルティング会社に勤務している場合の年収

医療機関向けと医薬品・医療機器メーカー向けのコンサルタントで年収は多少異なります。株式会社ムービン・ストラテジック・キャリアの「コンサルタントの年収・給与」によりますと、医療機関向けのコンサルタントの場合、年収の目安は600~800万円程度。医薬品・医療機器メーカー向けのコンサルタントの場合、年収の目安は800~1,300万円程度です。

フリーランスの医療コンサルタントの年収

コンサルティング会社で実務経験を積んだあとはフリーランスの医療コンサルタントとして独立を考える方もいると思います。フリーランスの場合は、案件を獲得できるかどうかが鍵です。案件獲得方法としては、直接契約や案件紹介サービスサイトの利用があげられます。フリーコンサルタント向けの求人には月に100万円を超える案件も多数掲載されているので、高単価な案件を継続的に担当すれば、会社勤務の年収を超える可能性もあります。

最後に

医療コンサルタントは、医療機関や医療関係の事業会社が抱える経営上の課題を解決する仕事です。同時に医療の発展にも貢献できる社会的意義の大きな仕事です。
弊社、株式会社Ballistaが運営するマッチングサービス「Yoake」では、医療コンサルタントに関する案件を多く取り扱っています。Yoakeではフリーランス・副業人材のプロフェッショナルコミュニティを運営しており、コミュニティ内では、独立からキャリア構築、具体的な案件紹介及びサポートまで一貫したサービスを提供します。医療コンサルタントとしてより活躍したい方は、ぜひ登録してみてください。

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